美味しさの秘密
2007年 07月 10日

久しぶりに、このティーポットで紅茶を淹れてみた。
不思議なことに、いつもの紅茶の風味が変わる。
美味しいとか、不味いとかではなくて、上手く表現できないのだけど「和らぐ」という感じ・・・
紅茶の鑑定コメントなら
よく言えば・・・渋みが和らぎまろやかになる。
悪く言えば・・・香りもコクも抑えられキレのない風味になる。
という感じかな。
一般的には磁器(ボーンチャイナ)で丸い形のポットが適しているとされている。
幾つかのポイントをちゃんと守って淹れた紅茶は、確かに美味しいけれど、些細なことで変わってしまうこともあって、これがなかなか面白い。
ガラスのポットだと、素直な風味になるし、陶器だとアクが取れるというかまろやかになる。磁器のポットは茶葉の旨みも引き出してくれるように思う。
水の硬度(日本国内でも場所によって全然違う)でも変わってしまうので、茶葉の個性とポットと水の組み合わせで色々な風味に変わるんです。
サモワールや、トルコのチャイ用ポット、モロカンティー用ポット・・・同じ水を使っても違う。
ホントに微妙な違いなので普通はそんなに気にならないかもしれませんが・・・(笑)
教室では、ガラスのティーポットを使っている。
ジャンピングなど、茶葉の様子を見ることが出来るから。
ジャンピング・・・お湯の対流で茶葉がポットの中をクルクルと上下している様子・・・
以前、仕事先でジャズシンガーの阿川泰子さんの対談&撮影があった。
その時聞いた話が印象に残っている。
彼女のお母様は紅茶好きで、ティーポットの中で上下する茶葉のことを「ダンシング」と言っていたという。
「ほら、茶葉がダンスしているわ・・・・」
茶葉がダンスしている様子を見て、紅茶が抽出されるまでの時間を楽しむ。
こんなゆったりした時間も、紅茶を美味しくする魔法なのだと思う・・・・
by tea-tea-chai
| 2007-07-10 10:45
| 紅茶